일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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あいとにんしきとのしゅっぱつ

愛と認識との出発

倉田 百三

倉田 百三의 愛と認識との出発(あいとにんしきとのしゅっぱつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 64,420자 · 129화면

아오조라 문고

姑息な快楽だけで満足できるようだったら、私らは初めから哲学に向かわなかったであろう。享楽主義の文芸家と私らとの分岐点はじつにこのところに存する。彼らよりも私らが人生に対していっそう親切に、忍耐に富み、真摯なりと高言し得るのはじつにこのところに存する。君の性格は享楽主義の誘惑に対してすこぶる危い。人生の真の愛着者たらんとする君ならばそこを一歩勇ましく踏み止まらなくてはならない。君の享楽主義は荒涼たる色調を帯びている。君はいま泣き泣き快楽を追わんとしているのだ。まことに荒んでいる。君の吐く息は悽愴の気に充ちている。君の手紙のなかには「ああ私は生に執着する」とあった。しかし私にはこの言葉がいかにももの凄く響いたのである。君の態度は君の手紙のなかにあったごとく、平将門が比叡山から美しい京都の町を眺めて、「ええッあの中にあばれ込んでできるだけしつこく楽しんでやりたい」といったようにしか思えなかったからである。愛着の影さえ荒んで見えたのである。私は君がみずから緑草芳しき柔らかな春の褥に背を向けて、明けやすき夏の夜の電燈輝く大広間の酒戦乱座のただなかに狂笑しに赴くような気がしてならない。