일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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あいのごとく

愛のごとく

山川 方夫

山川 方夫의 愛のごとく(あいのごとく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 103,908자 · 210화면

아오조라 문고

思いきりスティックをたたきつけた。調子が出ない。上着をとってくりかえした。「ダム・ビート!」

ダム・ビート。半身を倒してたたきながら、信二はそう叫んだ安達を想っていた。ドラムの第一発。彼はドラムに自分を托していた。おれはおれのダム・ビートをいまだにたたきおわってはいない。

信二はスティックをサイド・ドラムにほうり投げた。スティックはただのいらだたしげな騒音をしか生まなかった。彼は苦く笑った。「だめです」と彼はいった。「前よりも下手になった。そう思うでしょう」

荻村は笑った。なにも答えなかった。信二は立ち上った。ドラムもまたおれを拒んでいる。おれを遺棄する、と彼は思った。彼はそのまま表に出た。

短い地下にいたあいだに、光が急速に弱まってきているのがわかった。光はたしかに透明で重量感のない秋のそれだったが、でもすでに眩しさも軽快さもなくしている。いつのまにか街は夕暮れようとしていた。

信二は駅のホームに上って行った。遠距離のホームに、緑いろの作戦衣をつけ、銃や袋を肩にかけた、一見して朝鮮行きとわかる米軍の兵士たちが溢れていた。兵士たちは煙草を吸い、だらしなくホームにしゃがみこんだりして、となりのホームにいる若い娘たちに口笛を吹いたりする。