후리가나로 읽는 일본 고전
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あいのごとく
愛のごとく
山川 方夫
山川 方夫의 愛のごとく(あいのごとく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 103,908자 · 210화면
おれはそれが過ぎて行くのを、じっと待っていなければならない。
「おれと久保が、いちばん古い友だちなんじゃないか、このなかで」
佐藤は幅ひろいナイロン・ジャンパアの肩をゆすった。「マリがまだ英文の女子学生のころだったからなあ、思えば」
そのころ佐藤と私とは仏文で、真理子は経済の同じ学年にいた保井進と結婚した。みな同じ大学の演劇部での仲間だった。人形劇の道具をかついで、伊豆半島から元気に東京都の島めぐりをした夏もあった。「あれだな、これで芝居につながったことをやっているのは、またおれたち二人きりになったな」と佐藤はいった。真理子は卒業後まる一年ほどは芝居からはなれていて、二年前、佐藤にせがんでまた現在の劇団で芝居をはじめたのだ。
「ばかなやっちゃ」佐藤は深刻な顔でいった。
どっちかといえば、マリは好きだったなと私は思った。小柄で、首すじの白く清潔な女だった。鼻ぺちゃで目の間隔がすこし広く、美人ではなかったが純真で健康な感じで、一二度ふられた舞台での役もそんな娘役ばかりだった。芝居はうまくなかった。すぐ夢中になってしまう性質で、だが、ほんとに好きだったらそれも可愛く思えるのだろうが、あの少女っぽいロマンチックな自己陶酔癖には閉口した。