일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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あるしょうじょのしまで

或る少女の死まで 他二篇

室生 犀星

室生 犀星의 或る少女の死まで 他二篇(あるしょうじょのしまで)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 113,554자 · 228화면

아오조라 문고

「そうです。御用は。」

「私はこんなものです。」と一枚の名刺を出した。駒込署刑事何某とあった。

「すぐ同行してもらいたいのです。昨夜は遅くおかえりでしたろうな。」

私はすぐに、

「二時にかえったのです。みな分っています。いま着換えしますから。」と言った。

私は二階へあがると、泥のつかない着物を押入から取り出して着た。そして室の中を丁寧に見廻した。ガマ口の金を半分だけ机の曳出しに入れたが、こんどは辞書の中へ挿み込んだ。何故かこんなことをしなければならないような気がした。くしゃくしゃになった敷島の殻を反古籠に投げ込んで、ぬぎすてた着物も畳んだ。室が乱れていないのを見て、ほっと安心した。

階下へ下りる、すぐ男とつれ立って街路へ出た。男は私とならんで歩いていたが、私はその顔を「見ないように」して歩いた。もう朝日が昇りはじめていた。商家の小僧らが表に水をまいたり、女中らが拭き掃除をしたりしていた。

駒込林町の裏町のまがりくねった道を、私どもは黙って歩いた。男の紺の褪めた袖がちらちらと見えた。かれは私の右に添ってあるいていたからだ。この樹木の多い緑深い静かな町のとある垣根を越えた幾本かの日向葵の花が、しずかに朝日をあびながらゆらりと揺れているのが、特に山の手の朝らしく目に触れた。