후리가나로 읽는 일본 고전
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せんうんをかるじょかい
戦雲を駆る女怪
牧 逸馬
牧 逸馬의 戦雲を駆る女怪(せんうんをかるじょかい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 29,866자 · 59화면
四日後の今日、露独連絡の国際列車によってロシア外務省からパリー駐在のロシア大使の許へ重要秘密書類を運ぶ一人の外交郵便夫が通過する。この外交郵便夫というのは、郵送できない外交上の重要物件を身に付けてもっていく。まあ、早飛脚みたいなもので、どこの国でも、必要におうじてやっている。暗号は頻繁に切り換えることになっているが、その新しい鍵語などはとても書留やなんかでは送れないから、そこでこの外交郵便夫というのが選ばれて、身をもって逓送の任に当る。常備のわけではない。たいがい、書記生どころの若い外交官を出すことになっている。
ところで、女密偵フォン・リンデン伯爵夫人が受け取ったドイツ外務省の通牒である。ロシアの一外交郵便夫が、ニコライ・ロマノフの宮廷からパリーの大使館へ宛てた密書を帯びてドイツを通過するとある。それにたいするスパイの役目は、不言不語の裡にわかっている。フォン・リンデン伯爵夫人は、ちゃんと心得ていた。
その時、密偵部の首脳が、細かい区分けになっている書棚から一通抜き取って、黙って夫人に渡したという「文字の肖像画」を見ると、
ルオフ・メリコフ――三十二歳、白系韃靼人。