후리가나로 읽는 일본 고전
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せんうんをかるじょかい
戦雲を駆る女怪
牧 逸馬
牧 逸馬의 戦雲を駆る女怪(せんうんをかるじょかい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 29,866자 · 59화면
ノウさんはたのもしいわくらい言ったかもしれない。
つぎの日、マタ・アリは、長距離電話でブレスト町を呼び出していた。兄と称する人物が、線のむこう端に声を持った。親類の一人が、木曜日の深夜に発病して、肺炎になった。つぎの週の水曜日に入院するから、それまでさっそく看病に行ってもらいたい――マタ・アリは電話でそう言っている。ただちにブレストから、オランダのロッテルダムへ電報が飛んだ。電文は、ブレストの一カフェが鰯の罐詰を註文している文章だった。何ダース、何月何日の何時に着くように、どうやって送ること――そして、ロッテルダムからは、暗号電報が海底深く消え去る。
三日後の金曜日、真夜中である。
ビスケイ湾、あそこはいつも荒れる。ことに、その晩は猛烈な暴風で、海全体が石鹸の泡のように沸き騒いでいた。連合軍の食糧を満載して、前夜バルセロナの港を出帆したコロナ号は、燈火が洩れないように、窓という窓を毛布で覆って、木の葉のように揺れながら、けんめいに蒸気をあげていた。ポルトガルの海岸線を右に見て、一路ビスケイのまっただ中へさしかかる。前檣に見張りが立っていたが、空は、風に飛ぶ層雲が低く垂れて、海との境界さえ判然しない。