후리가나로 읽는 일본 고전
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ピッチャーさつじんじけん
投手殺人事件
坂口 安吾의 投手殺人事件(ピッチャーさつじんじけん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 28,243자 · 57화면
モグリの商事会社もやっているし、あの手この手のイカサマ、きわどいところで法網をくぐっているのがフシギなくらい。しかし野球のスカウトとしてだけは、実績をあげ、名声は隆々として、そのせいか、そッちでは、暗い噂をきかない。引ッこぬき作業自体が、イカサマ事業に類しているから、それで満ち足りているのかも知れない。
煙山が乗車したのを見届けて、金口と木介は中央の二等車にのる。そこには煙山は乗っていない。
「ハテナ。一等車かな。それとも一番前の二等車かな。モク介、見てこいや」
「ヘエ」
木介はズッと見てきたが、
「イヤハヤ。敵はさるもの、驚きましたわい」
「なにを感心しとる」
「一等車にはいませんわ。一番前の二等車にも、いませんが。なんぞ、はからん三等車の隅に、マスクをかけて顔をかくしていやがるよ。さッきの服装を見とったから、見破りましたが、煙山氏、お忍び旅行ですぜ。曰くありですな。察するに、二ツのトランクは、札束だ」
「今にして、ようやく、気がついたか」
「気がもめるね」
「煙山だって、自分の金じゃないのさ」
「なるほど。あさましきはサラリーマンだね。しかし、煙山氏の月給袋は、だいぶ、コチトラより重たいだろうなア」