후리가나로 읽는 일본 고전
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ばんしゅうへいや
播州平野
宮本 百合子
宮本 百合子의 播州平野(ばんしゅうへいや)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 106,683자 · 214화면
「この辺に、第一建物会社の事務所ありませんやろか」
と云った。
「もとは、ここのついねきにあったんですが……」
「第一建物会社?」
「その会社やったら、元のところに仮事務所建てています」
若い女の事務員が、人だすけの出来ることを自分も愉快に思う明るい善良な声で口を挾んだ。
「元のところにありますか!」
いかにも助かった、という風にききかえした。
「第一建物ですやろ?」
「そうです」
「そやったら、ほんと。元のところです」
「開けてまっしゃろか」
「ええ、事務はとっておられますわ」
支店長は、あわてて、
「ありがたい、ありがたい」
リュックを背負いあげた。
「あなたがた、ここ動かんと待っとって下さい。事務所さえあったら、きっと宿ぐらいなんとかさせますから……ここ動かんと待っとって下さい」
案内係は、没義道につっぱねないが、積極的な助力は出来かねた。
じき、支店長が戻って来た。
「お待たせしました。さあ、事務所へ行きましょう。大丈夫です、宿は何とかなります」
警察から七八間先の並びに、第一建物会社と大きい看板をかかげたバラックがあった。
奇妙な組み合わせの三人の道づれが、一列になって入ってゆき、狭い机と床几の間で、姫路支店長というのに挨拶した。