후리가나로 읽는 일본 고전
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ぶんかさい
文化祭
坂口 安吾의 文化祭(ぶんかさい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 13,978자 · 28화면
そして右側の生徒にきく。
「これ、キミのだろう?」
「オレんじゃないね」
「そうかい。キミの足もとに落っこってたんだが、じゃア持主がないんだね。もらっとこう」
と自分のポケットへおさめてしまう。そのナイフを買う金に不自由のない彼だから、ナイフが欲しいわけじゃない。左側の生徒がそれに気附いて、
「オイ、よせよ。それ、オレんだよ」
と云ってくるのがツケ目なのである。彼の目玉は三角になる。当時はまだ若いから、そうであった。つまり大いに怒るのである。
「キミのナイフがそこに落ちてるはずはないじゃないか。かりにキミのナイフだとしても、ボクが見つけてあげなければ、キミはなくした物なんだぜ。ボクが見つけて拾ったんだからボクの物だよ」
ここから論戦がはじまるけれども、井田信二の論法は発想が根本的にちがうから論戦にならない。六法全書の論法はフシギに通用の力を失ってしまう。ナイフの所有権は信二の手に帰する結末になるのである。
この鋭鋒は彼の裏庭のタケノコのように目ざましく成長した。しかし、村の人たちは気づかなかった。なぜなら、中学校と大学をよその土地ですごしたからである。終戦後、彼が大学を卒業して村へ戻ってきたとき、村の人々は孤島のジャングルから南方ボケした能なしが復員してきたように彼を迎えたにすぎなかったのである。