후리가나로 읽는 일본 고전
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ぶんがくのなかのかがくてきようそ
文学の中の科学的要素
寺田 寅彦
寺田 寅彦의 文学の中の科学的要素(ぶんがくのなかのかがくてきようそ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 5,413자 · 11화면
、その容器に科学的破綻があっては工合が悪いのである。尤もそれは読者の科学的知識の水準次第で、甲がこの種の破綻や矛盾を感じても、丙は知らずに観過する事はしばしばある。それはとにかく、この種の作品中に、原則として、科学的背理が避けられなければならぬという理由はどこにあるか。これは前にも云った通り、作物の舞台面に出ているものは所知者ばかりであり、所知者ばかりの世界はある意味で科学の世界であるからである。この舞台に出ている役者が勝手次第に働けば場面は分裂して統一がなくなってしまうのである。
しかしいわゆる客観的な物語や写生文の大部分の主資料となるものは人間である。すなわち個々の能知者を捕えてこれを所知者として取扱おうというのである。この点において人間以外のものを取扱う場合とは自ずから異なる取扱い方の区別が生じる。第一の方法では材料になっている人間――無論それは他人と限った事はない、自分でもいい――をその外部に現われた行為や言語のみによって叙述して、その人間の能知者たる内部に立ち入らない。そういう意味から云えば劇のごときもこの類に入れられない事もない。もう一つの方法では、材料たる人間の心理にまで立ち入って叙述するのであるが、しかしその心理の推移はどこまでも純粋な所知として読者の前に展開されるのである。