후리가나로 읽는 일본 고전
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くろかべ
文豪怪談傑作選 泉鏡花集 黒壁
泉 鏡花
泉 鏡花의 文豪怪談傑作選 泉鏡花集 黒壁(くろかべ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 72,070자 · 143화면
……御馳走は十二時と云うと早や済んで、――一つは二人ともそれがために勇気がないので。……
常さんは耳の白い頬を傾けて、民也の顔を覘くようにしながら、
「でも、誰も居ないんだもの……君の許の二階は、広いのに、がらんとしている。……」
「病気の時はね、お母さんが寝ていたんだよ。」
コツコツ、炭を火箸で突いて見たっけ、はっと止めて、目を一つ瞬いて、
「え、そして、亡くなった時、矢張、二階。」
「ううん……違う。」
とかぶりを掉って、
「其処のね、奥……」
「小父さんだの、寝ている許かい。……じゃ可いや。」と莞爾した。
「弱虫だなあ……」
「でも、小母さんは病気の時寝ていたかって、今は誰も居ないんじゃないか。」
と観世捩が挫げた体に、元気なく話は戻る……
「常さんの許だって、あの、広い座敷が、風はすうすう通って、それで人っ子は居ませんよ。」
「それでも階下ばかりだもの。――二階は天井の上だろう、空に近いんだからね、高い所には何が居るか知れません。……」
「階下だって……君の内でも、この間、僕が、あの空間を通った時、吃驚したものがあったじゃないか。」
「どんなものさ、」
「床の間に鎧が飾ってあって、便所へ行く時に晃々光った……わッて、そう云ったのを覚えていないかい。