일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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くろかべ

文豪怪談傑作選 泉鏡花集 黒壁

泉 鏡花

泉 鏡花의 文豪怪談傑作選 泉鏡花集 黒壁(くろかべ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 72,070자 · 143화면

아오조라 문고

は路傍の小流に落したが、さらさらと行く水の中へ、ツと音がして消えるのが耳についたほど四辺は静で。……あの釣橋、その三宝ヶ辻――一昨夜、例の提灯の暗くなって隠れた山入の村を、とふとしたが、今夜は素より降ってはいない、がさあ、幾日ぐらいの月だろうか、薄曇りに唯茫として、暗くはないが月は見えない、星一つ影もささなかった、風も吹かぬ。

煙草の薫が来たあとへも、ほんのりと残りそうで、袖にも匂う……たまさかに吸ってふッと吹くのが、すらすらと向うへ靡くのに乗って、畷のほの白いのを蹈むともなしに、うかうかと前途なるその板橋を渡った。

ここで見た景色を忘れない、苅あとの稲田は二三尺、濃い霧に包まれて、見渡すかぎり、一面の朧の中に薄煙を敷いた道が、ゆるく、長く波形になって遥々と何処までともなく奥の院の雲の果まで、遠く近く、一むらの樹立に絶えては続く。

その路筋を田の畔畷の左右に、一つ、二つ、三つ、四つ、五つ、六つ、七つと順々に数えるとふわりと霧に包まれて、ぼうと末消えたのが浮いて出たようにまた一つ二つ三つ四つ五つ、稲塚――その稲塚が、ひょいひょいと、いや、実のあとといえば気は軽いけれども、夜気に沈んだ薄墨の石燈籠の大きな蓋のように何処までも行儀よく並んだのが、中絶えがしつつ、雲の底に姿の見えない、月にかけた果知れぬ八ツ橋の