후리가나로 읽는 일본 고전
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みすじまちかいわい
斎藤茂吉随筆集
斎藤 茂吉
斎藤 茂吉의 斎藤茂吉随筆集(みすじまちかいわい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 17,559자 · 37화면
私の書架は貧しくて何も目ぼしいものはなく、辛うじてその真淵書入の『古今集』ぐらいが最上等のものであったのに、それも失せた。私は東三筋町時代を回顧するごとに、この『古今集』のことを思出して残念がるのであるが、何事も思うとおりに行くものでないと今では諦めている。そして古来書物などのなくなってしまう径路に、こういうふとした事に本づくものがあると知って、それで諦めているようなわけである。
まえにもちょっと触れたが、上京した時私の春機は目ざめかかっていていまだ目ざめてはいなかった。今は既に七十の齢を幾つか越したが、やをという女中がいる。私の上京当時はまだ三十幾つかであっただろう。「東京ではお餅のことをオカチンといいます」と私に教えた女中である。その女中が私を、ある夜銭湯に連れて行った。そうすると浴場には皆女ばかりいる。年寄りもいるけれども、綺麗な娘が沢山にいる。私は故知らず胸の躍るような気持になったようにもおぼえているが、実際はまだそうではなかったかも知れない。女ばかりだとおもったのはこれは女湯であった。後でそのことが分かり、女中は母に叱られて私は二たび女湯に入ることが出来ずにしまった。