후리가나로 읽는 일본 고전
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しゃよう
斜陽
太宰 治의 斜陽(しゃよう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 89,822자 · 176화면
あの奥さんになら、安心してお金をあずける事が出来ます」
その頃の私は、いまの私に較べて、いいえ、較べものにも何もならぬくらい、まるで違った人みたいに、ぼんやりの、のんき者ではあったが、それでも流石に、つぎつぎと続いてしかも次第に多額のお金をねだられて、たまらなく心配になり、一日、お能からの帰り、自動車を銀座でかえして、それからひとりで歩いて京橋のカヤノアパートを訪ねた。
上原さんは、お部屋でひとり、新聞を読んでいらした。縞の袷に、紺絣のお羽織を召していらして、お年寄りのような、お若いような、いままで見た事もない奇獣のような、へんな初印象を私は受取った。
「女房はいま、子供と、一緒に、配給物を取りに」
すこし鼻声で、とぎれとぎれにそうおっしゃる。私を、奥さんのお友達とでも思いちがいしたらしかった。私が、直治の姉だと言う事を申し上げたら、上原さんは、ふん、と笑った。私は、なぜだか、ひやりとした。
「出ましょうか」
そう言って、もう二重廻しをひっかけ、下駄箱から新しい下駄を取り出しておはきになり、さっさとアパートの廊下を先に立って歩かれた。
外は、初冬の夕暮。