후리가나로 읽는 일본 고전
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あたらしいぶんがくのたんじょう
新しい文学の誕生
宮本 百合子
宮本 百合子의 新しい文学の誕生(あたらしいぶんがくのたんじょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 6,325자 · 13화면
その煙の立つような生存の渦のなかで、小さいゴーリキイは、自分のまわりにどんな一冊の絵本ももたなかった。ゴーリキイが、はじめて、本をよむことを学んだのは、彼が十二三歳になってヴォルガ河通いの蒸汽船の皿洗い小僧になってからだった。同じ船に年配の、もののわかった船員がいて、一つの本をつめた箱をもっていた。彼は少年のゴーリキイと一緒に、自分の読み古した本をよみはじめ、やがて、ゴーリキイが勝手にそこから本を出して読んではかえして置くことを許すようになった。そして、その男は、ゴーリキイに屡々云った。ここはお前のいるところじゃあない、と。
ゴーリキイの人生に、こうして、入って来た文学は、大したものではなく、ロシアの民衆の間にある物語の本だった。それにしても、ゴーリキイは、本を読むということが、自分の生きている苦しさや悩みを救い、またその苦しさや悩みについて、ほかのどっさりの人はどう感じ、考え、そこから抜け出そうともがいているかということについて知り、慰めと希望とよろこびを見出したのだった。
この本をよみはじめた時代の思い出のなかで、ゴーリキイは、きょうのわたしたちにとって極めて暗示にとんだ回想をしている。