후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 185,353자 · 371화면
下りもしなければ、思い上がってもいない、対等の姿であった。
本来なれば、こうある筈はないのである。元康は、織田家に大敗をうけた今川義元の人質だし、しかもその一幕下に過ぎなかった者なのだ。
国力からいっても、三河の財政は、織田家のそれよりも、遥かに悪い状態ではないか。それが桶狭間の敗戦後、わずか満二年と経たない間に――戦捷国の織田家をして、これ程な待遇を設けさせ、二十九歳の信長と平等に席を取って、少しも見劣りのしない二十一歳の元康という者は、そう簡単に端倪すべき者ではない。
――そう、藤吉郎は考えて、ふと廊下外の板敷に畏まっている自分の年齢を、思うともなく胸のうちで呟いている。
「おれも、一つとって、この春は二十七になったのか」――と。
身分は足軽五十人預り。年は二十七。体はまず健康、中村の里には、なんでも欣んでくれる母はいるし、家には良い女房がいる我れ――。藤吉郎は何の不平も覚えない。むしろ今日の自分をも祝福し、これも君公の恩である。もし信長が、十年前、庄内川のほとりで縋った自分を拾い上げてくれなかったならば――と、お流れの一献もあだには飲めなかった。