일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 185,353자 · 371화면

아오조라 문고

輿論に耳のないような沈黙を見せて信長は夏の終りを過した。柴田、佐久間など、一時不首尾に悄気ていた面々が、

「どうだ、分ったろう」

と、いわぬばかり、秋と共に、そろそろ大きな顔して、殿中を歩いていた。

その殿中を今、足早に、

「木下氏は。木下氏は?」

詰の間ごとをのぞいて探している近習があった。

「木下は、これにおります」

何処からか出て来て、藤吉郎が、何か君側の用向きを承ると、近習は、

「おはやく」

と、念を押して立ち去った。

藤吉郎は、心のうちで、

(遂に、来たな)

と、独り頷いたことだった。

彼は、ちょっと小部屋にかくれて刀の笄で髪をなでつけた。そしてすぐ信長の前へ出るべく行った。

遂に来たもの――とはいうまでもなく洲股の問題と、彼は直感していた。当然これはいつか自分へ廻って来る! ほとんど信じて疑わなかったものである。

果たして、信長は、彼のすがたを前に見ると、すぐいいつけた。

「藤吉郎。この度はそちに命じる。明日中に、洲股へ発足せい」

「……はッ」

藤吉郎の受ける態を、信長は見つめていた。そして重ねて、

「どうじゃ?」

「身に過ぎた大任ですが、ありがたくおうけいたしまする」