후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 185,353자 · 371화면
間もなく。また、甲冑の武士が、なだれ入って来た。しかしそれは、織田方の将だった。宗易が、無事にここにいたと知れると、十人衆の油屋や銭屋や薩摩屋などの友達が、こぞって駈けつけ、共々彼を救い出した。
いや、宗易は、外界の光を仰ぐと、救われた身を顧みる先に、
「おお、堺が救われた!」
と、思った。
織田軍の兵や、茶の友達に守られて、久しぶり家に帰る途すがらも、涙がこぼれてならなかった。
堺の平和は還って来た。――続々と町民の女や老幼も、近郷の避難先からもどって来た。
その年の四月朔日。
織田信長は、土地の旧家、松井友閑の宅にのぞんで、十人衆の人々に眼通りをゆるした。同時に、土地がら多い天下の名器を一室に見て、その中から所望の物を携えて帰った。
天王寺屋宗久の所持であった菓子絵、松島の壺、油屋の柑子口、久秀の鐘の絵、薬師院の小松島やその他の茶碗茶入れなどであった。もちろん召し上げられるとは云い条、それぞれ代物の金銀は下げ渡された。
同時に、信長は、堺の町政、自治の制度などを、すべて改変して自分の手に収め、堺の代表者たちからは、謝罪文と誓紙とを入れさせて、なお、向後の町の公役には、その人々をそのまま命じた。