후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 176,911자 · 353화면
「…………」
清左衛門には、返すことばが見出せなかった。が、弁舌家の漸蔵主は、あざ笑った。
「口ぎれいなこといわるる。尼どの。それはほんとか」
漸蔵主は、罵倒し出した。
「今ほど、こそこそ出てうせた男は何じゃ。尼寺で琴はまアよいとしても、男をひき入れて、酒もりなどは、どんなものか。近頃、世のみだれをよいことにし、坊主どもの行状は、ひどくなるばかりじゃが、とりわけ尼というメスどもがよろしくない。都でも、物好きな男たちが、比丘尼買いを知らずに色事はかたれぬなどと申すをよく耳にするが、まさかこんな山里にまで、みだらな悪風が行われていようとは思わなんだ。いかに落ちぶれ召されたとはいえ、以前を思うたら、恥かしいと思われないものか。秀吉公の面よごしじゃ。こんな尼に、大事はたのめぬ。武藤どの、長居は無用だ。さ、帰ろう帰ろう」
禅坊主というものは、いったいに口ぎたないものだが、漸蔵主はことに舌がよくうごくので、聞くにたえないばかりである。
が、松琴尼は、ちらと、ほほ笑んだのみで、
「お帰りか。それは、さっそくな」
と、止めもせず、ただ二人をながめている。
清左衛門は、まずい顔をした。