후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 176,911자 · 353화면
彦右衛門正勝は、すぐ奥へは通らず、風呂所のわきの流しで、口を漱ぎ、鬢の毛など、撫でていた。
宇治の槙島に使いし、帰りも馬だったので、埃を浴びていたからである。
使命は、槙島の配所に送檻してある佐久間玄蕃允に会って、秀吉の意を伝えることにあったのである。これが、やすきに似て、なかなか難しい使いであり、秀吉もそれを知って、
(そちでなくば……)
と、昨夜特に旨をうけて、宇治まで出向いたわけだった。
越前の足羽山中で捕えたあの玄蕃允を、すぐ斬ることなく、宇治の槙島へ送らせておいた時からして、秀吉には、今日の下心があったとみえる。
その送檻の道中も、秀吉は護送の武者にむかって、
(つれなく囚人扱いにすな。縄目はぜひなしとするも、あれぞ越前の捕虜と、道々、人目の辱に曝すまいぞ。縄もゆるやかにし、乗り物にのせて、槙島におけよ)
と、自身こまかい注意までしていた程であった。
野に放てば立ちどころに猛虎と変じるかも知れない無双の勇者とは分りきっているので、槙島の牢には、きびしい番を付けておいたが、食事その他は、秀吉の内意とあって、極めて、優遇していた。
敵の虜将とはいえ、秀吉は、明らかに、心のうちで、玄蕃允盛政を惜しんでいたのである。