후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 176,911자 · 353화면
「あとは頼むぞ」
と、三郎兵衛に云い残したまま、法明院の裏門から夜にまぎれて奔り去った。厩武士一名、韋駄天のごとく追いかけて、途中から口輪を取ったが、伊勢に入るまで、とうとう供といってはこの侍一人だったという。
夜のうちに影の失せた金槌は、かくの如く迅速だったので、翌日まで、誰知る者もなかった。当然、秀吉との会見は、信雄の発病という理由で流会となった。秀吉は、予期していたことのように、平然と大坂へ帰った。
長島へ帰った信雄は、城中ふかく隠れたきり、以来、病と称えて表の家臣にさえ、一切顔を見せなかった。
が、この籠居は、あながち仮病でもないらしい。彼としては充分に病みつくだけの理由はある。典医だけは奥へ出入りしていたし、城後の梅花は、日々綻びそめて来るのに、その後、管楽の音は絶えて、春園も闃たり――であった。
それに反して城下は、いや伊勢、伊賀一円は、みだれ飛ぶ浮説が、日と共に蔓延していた。さきに園城寺で置き去りにあって、信雄の後からのこのこ帰って来た供侍の空列も、諸人の怪訝のたねとなって、
「何があったのか?」
と、専らな噂である。また、その折扈従の老職輩が、云い合わせたように、各※(二の字点、1-2-22)郷里へ引き籠ってしまい、近頃、長島への出仕がないことなども、