후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 190,406자 · 381화면
前に。
織田方では、大高城の前衛、鳴海を奪回していた。その後、織田方では、なお手をゆるめず、沓掛と大高の二城の間に、急ごしらえの砦を設け、大高城の孤立化を計っていたが、義元上洛のうわさがようやく具体的に進行して来たと知ると、昨今急激に、大高城を包囲してしまい、孤城の運命は完全に迫っている――という書状の内容なのである。
勿論、書面は、大高城の守将鵜殿長照の直筆で、まちがいないものだった。
――援軍を頼む!
と、いうことは一言も書いてはなかった。けれど、以上の急迫を告げているほかに、孤立の城内には、兵糧も乏しく、松杉の木の皮を餅にして喰べ、合戦の日だけは、米の汁を兵に飲ませているなどという窮状の一端などが認めてあった。
「…………」
順々に、書面のまわし読みがすむ間、沈黙を守りあっていた人々は、その間に、籠城者の悲惨な忍耐を、各※(二の字点、1-2-22)胸にえがいていた。
急使の齎したその書面は、やがて席を一巡して、松平元康の所へ来て終った。元康も一読をすまして、朝比奈主計の手から義元の前へ返した。
「どうしたものか」
義元には、さし当って、よい対策もなかった。