일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 190,406자 · 381화면

아오조라 문고

もう一応、御分別あってはいかがにござりましょうや。――たとえこの佐渡が、身に卑怯者の誹りをうけましょうとも、お家維持のためには、なお、御熟考の余地があるものと……押して申し上ぐる次第にござりますが」

沈みきった座の一方から、憂いに溢れた老人の声がした。この中では最古参の林佐渡であった。先に、信長を諫めて自刃した平手中務と共に、先代信秀から信長を頼むと遺言された三老臣のうちで、今生き残っている者はもはや佐渡一人であった。

佐渡のことばは、居ならぶ人々の同感と同情をあつめた。人々はひそかに、信長がこの古老の最後の忠言をうけ容れてくれるようにと祈った。

「……はや、何刻じゃ」

信長は、まるでべつなことを呟いて、それにうろたえる人々の眸を見まわした。

「子の下刻にござります」

誰か、答えた。

次の間のほうの声であった。

それでまた、言葉はとぎれ、夜も更けたという気持と共に、一同の姿も沈みかけたが、

「あいや殿。殿。もう一応の御考慮ありますよう。御評議遊ばしますよう。強って、佐渡よりお願い申しあげまする」

彼は遂に、自分の席をすこし動いて、白髪頭を、信長のほうへすりつけて云った。