후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 190,406자 · 381화면
ていたのであった。
太子ヶ嶽はさして高い嶮峻な山ではない。樫、くぬぎ、欅、もみ、はぜ、などにおおわれている雑木山であった。もとより樵夫が通うくらいなもので、道とてはない所を、五千の人馬が遮二無二急ぐので、木は裂け、草は薙がれ、崖は躍り、谷川は飛沫をあげて駈け渉るのだった。
「落馬したら駒も捨てよ。木枝に絡まれて旗差物を失わば、旗差物も打ち捨てて急げ。要は、今川が本陣の核心へ、真っ向に突き入って、治部大輔が首見ることぞ。身軽がよし、空身が利ぞ。――敵中にはいって敵を突き伏すとも、いちいち首を揚げて手間取るまいぞ。斬り捨てに。突き捨てに。――次へ次へ今生の限り敵にまみえよ。ゆめ、殊勲を人に見せんと思うな。見よがしの殊勲は、すでに殊勲にてはなきぞ。八幡照覧、信長の眼前、ただきょうを一期と無我無性に働く者ぞ真の織田武士なれ」
信長はいう。
叱咤してさけぶ。
それはまた、暴風雨の前駆が吠えて行くようにも聞えた。
午後の空は一変して、墨を流したように晦い。風は、団々たるその雲間からも、谷からも、沢からも、木々の根からも吹き起って、海の中を行くようだった。
「やおれ。