일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 190,406자 · 381화면

아오조라 문고

城へはいると、

「さい、さい。何よりは一風呂あみたい。風呂と、湯漬ぞ」

信長はいった。

風呂を出る間に、彼の胸には、きょうの合戦で働いた約三千余の将士に対する賞罰もきまっていた。

すぐ林佐渡と、佐久間修理の二人へ、旨を達しておいた。

梁田弥二右衛門政綱に、沓掛城三千貫の采地を与う――という賞賜を筆頭に、服部小平太、毛利新助など、約百二十余名への賞賜を、信長は、口頭でいって、それを佐渡と修理に記録させた。

小者の端の――誰も知らないようなことまで、信長の眼は、いつのまにか見ていた。

「於犬には、帰参をゆるしてとらす」

最後にいった。

それはすぐ、前田犬千代に、その夜のうちに伝えられた。なぜならば、全軍が城内へはいっても、彼一名は、城外に止まって、信長の沙汰を待っていたからである。

藤吉郎には、何の恩賞もなかった。勿論、藤吉郎も、恩賞の沙汰をうける覚えがなかった。けれど彼は、千貫の知行以上のものを、たったこの一日のうちに身に享けた。それは、生れて初めて、ほんとの生死の線を通って来た尊い体験と、眼のあたり信長から身をもって教えられた戦というものの機微、人心の把握など、総じて、将たる器の大度を見たことであった。