후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 190,406자 · 381화면
「ははあ」
又右衛門は、驚いた顔した。こういう驚きを、後で知った家中は皆、同じように喫し合ったことであった。
「起たぬか。自身、菊畑へ案内してつかわそう」
促して、因幡守は、縁へすすんだ。沓石に新しい草履を見た。又右衛門は侍くが如く因幡守の後について庭へ出た。菊の栽り方について、因幡守はいろいろな苦心を話した。嫩葉から花を見るまでにするには、風雨の朝夕、子を育てるような細心の注意と愛がなければ、などともいって、
「そちにも、寧子とやらいう愛娘があるそうじゃが、子どもは一人か」
と、訊ねた。
そして、縁へ歩みを移し、また席へ戻ってから、時に嫁につかわす気はあるかないか。ひとり娘とすれば、他家へはやれまいが、聟をとるつもりかなどと、だいぶ話は立ち入って来た。
ははあ、さては用談の内意は、寧子の縁談についてのことであったかと、又右衛門は察して来たが、それにしても主筋のお方からお声があろうとは、思いもうけないことでもあるし、冥加にすぎた面目とも思うのだった。
「おたずねの娘寧子は、実は自分たち夫婦の生した子ではございませぬ。養女なのでござります。生みの親は播州龍野から御当領の愛知朝日村に移り住んでおりまする木下七郎兵衛家利が娘で、一男二女の三人の子の、うちの一女をもらいうけて育てあげたのでござります。