후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 190,406자 · 381화면
「何でも、仰せられませ」
藤吉郎は、寧子の父親が、こうして自分に親しみを示してくれることが、ひどく欣しかった。胸のうちで、期待しているようなはなしでなくても、損得なしに、どんなことでも――と誠意を見せて、彼も膝を改めた。
「ほかでもないが、あれもすでに年頃なので」
「……い、いかにも」
喉が、ひからびて、妙に声がつまった。黙って、うなずいていてもよいのに、何か、相づちを打たなければすまない気がして、時々、いわずもがなのことをいった。
「で――実は、諸所からも、家がらに過ぎた縁談なども持ちこまれ、親としても、取捨に迷うておるわけでござるが」
「いや、大きに、左様でござりましょうとも」
「ところがな」
「はい。はい」
「親が、よかろうと見る者は、あれの気にそまぬ節もあったりして」
「それは、分りますな。女の一生は、ただひとつ、幸も不幸も、のばすその手にきまることですから」
「君公のお側にいつもいる――お小姓衆のひとりじゃが――前田犬千代という青年を、其許も、ご存じであろうが」
「は? ……前田殿で」
と、藤吉郎は、目をしばたたいた。又右衛門の云い出し方が、余りに、唐突だったからである。