후리가나로 읽는 일본 고전
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しんぱん ほうろうき
新版 放浪記
林 芙美子
林 芙美子의 新版 放浪記(しんぱん ほうろうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 247,330자 · 497화면
夕方、下宿へ戻る。
野村さん、日曜日には遊びにいらっしゃいと云う置手紙あり。がらんとした部屋の中に坐ってみる。落ちつかない。寝ている宇野浩二の真似でもしてみようかと思うけれども、ふとっているので、すぐ、両肘がしびれて来るに違いない。夕飯ごろの下宿は賑やかだ。みんな金を払っているから、煮物の匂いも羨ましい。
*
(十二月×日)
朝から降り歇まない雪のなかを、子供をおぶった芳ちゃんと出かける。積もるとみせかけて、牡丹雪は案外なところで消えてゆく。寛永寺坂の途中で、恭次郎さんに逢う。友人のところに泊ったのだと云って、見知らぬ二人連れの男のひとと並んで、寒い逢初の方へ降りて行った。
恭次郎さんはいい男だな。あのひとは嘘を云わない。だけど、私は恭次郎さんの詩は一向に判らない。恭次郎さんを見ると、私はすぐ岡本さんのことを思い出す。私は岡本さんが好きだ。友谷さんの旦那さんだと云うことがめざわりで仕方がない。だけど、男のひとと云うものは、私のような女は一向に眼中にはいれてくれない。
あんまり寒いので、坂の途中の寺の前のたいやき屋で、たいやきを十銭買う。