후리가나로 읽는 일본 고전
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しんぱん ほうろうき
新版 放浪記
林 芙美子
林 芙美子의 新版 放浪記(しんぱん ほうろうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 247,330자 · 497화면
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(二月×日)
朝霧は船より白く
遠き涙の硝子石
酷い土中のなかの石
寒の花も凍るよと
つれなき肌の一色は
高き声して巷の風に
独りは歩く只歩く。
汚水の底のどろどろと
この胃袋の衰弱を
笑いも出来ぬ人ばかり
おのが思いも肩掛けに
はかなき世なりと神に問う。
人の世は灰なりとこそ
こもれる息もうたかたの
そのうたかたの浮き沈み
男こいしと唄うなり
地獄のほむら音たてて
荒く息するかたりあい。
せめてと頼むひともなく
いつかと待てど甲斐もなく
うき世の豆の弾ぜかえり
はかなきは土中の硝子
吹かれて光る土中の硝子。
善悪貴賤、さまざまの音響のなかに私はひっそり閑と生きている一粒のアミーバアなり。母を田舎へ戻して二日。もう、何事もここまでで程よい生き方なりと心にきめる。死ぬのはどうしても厭! それなのにどうしても生きてゆかなければならない人間の慾。――野村さんよりハガキが来る。表記に越した。どうやら活気のある生活をとり戻した。一度来られたし。先日の手紙ありがとう。金はたしかに受取った。
やにわに、ただ心だけが走る。牛込の肴町で市電を降りて、牛込の郵便局の方へ歩く。昼夜銀行の横を曲って、泡盛屋の前をはいった紅殻塗りの小さいアパート。