후리가나로 읽는 일본 고전
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めいじびじんでん
新編 近代美人伝 (上)
長谷川 時雨
長谷川 時雨의 新編 近代美人伝 (上)(めいじびじんでん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 129,076자 · 256화면
綾之助はその留守をどうして暮したであろう、彼女は派手な芸人の上に、日の出の人気の花形である。あらぬ噂も立つ、またその上に大阪役者の中村芝雀(後に雀右衛門)を従兄妹にもっていたので、東上のおりには、引幕を遣ったり見連を催したりする、彼女の生活の色彩は、いよいよ華やかであった。けれどそれは表向きだけで、彼女は健太氏の帰朝を一日も長しと待ちわびていた。彼女は未来の夫のために便船ごとに出す手紙を、忙しい間にかかさずに書いた。笑われまいために学びもした、裁縫などもならった。昔日の「男おんな」はすっかり細君気質になっていた。
五年ぶりに成功して帰朝した石井氏を、廿三歳の豊麗な彼女が迎えた。養母の鶴勝はその悦びを共にすることを得ず、もはや鬼籍にはいっていた。二人の心は一日も早くと焦燥りはしたが、席亭組合の懇願もだしがたく、綾之助の引退は一ヶ年の後に延引された。全くその頃は綾之助が出ると、投げ下足というほど、席亭の手が廻りかねる大入繁昌だった。石井氏が帰ってきてから何よりおかしがられたのは、(取消し屋の綾之助)といわれるほど克明に、制限なく新聞へ載せられる誤聞を、一々取消させないではおかなかったことだ。