후리가나로 읽는 일본 고전
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いちかわくめはち
新編 近代美人伝 (下)
長谷川 時雨
長谷川 時雨의 新編 近代美人伝 (下)(いちかわくめはち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 138,172자 · 277화면
「浜子さん、あなたは、自分の箏を、もっと生かして見る気はない。」
病弱であった私は、何かしら、精一ぱいのことをしていなければ、生きている気のしない気質だったので、躯の弱い彼女に、生きているかぎり、力一ぱいのものを残させたい気がして、ある日、差向いでいるときに言った。
「それは、願うことだけれど、――出来るかどうか。」
そんなこんなで、彼女の箏曲を聴いてもらう会をつくるようになった。麹町区有楽町の保険協会の地下室の楽堂で、大正九年に開催したのがはじめで、震災の年まで三回つづいた。私は文壇の人に主にお出を願った。
浜子は、彼女の耳で、彼女の心で、鈴木鼓村の箏曲を認め師事したが、彼女はいちはやくも、朝鮮から帰り、上京したての宮城道雄を若き天才と許していた。であるから、この浜子の箏を聴く会の、第一回だか二回目だったかの時、宮城氏に助演を乞うて、「唐砧」のうちあわせは、真に聴きものだった。会が終ると、彼女は眼の暗い宮城氏の手をとって、それは実に幸福そうに自動車へ導いていった。そして、花束を傍におきそのまま宮城氏を送っていった。
浜子を主席にした卓へ帰って来たときの彼女は、実に生々して、はじめて見せる顔だった。