후리가나로 읽는 일본 고전
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いちかわくめはち
新編 近代美人伝 (下)
長谷川 時雨
長谷川 時雨의 新編 近代美人伝 (下)(いちかわくめはち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 138,172자 · 277화면
京都へ行ってから、鼓村さんは絵の方を主にして、那智俊宣と名が変っていた。この古箏の歴史についても委しかったのであろうが、それよりも、私は、なんとなくいやな予感がした。鼓村さんは、間もなく歿なっているのだ。
関東における、八ツ橋流を預っている彼女の、含蓄のある真伎倆を、も一度昂揚させるために、よい作を選み、彼女の弾箏五十年の祝賀にそなえたいと思ううちに、彼女も亡母によばれたように大急ぎでこの世を去ってしまった。
病床についたある日、眼ざめていうには、
「お母さんが来て、お乳を飲めといってあやした。」
彼女は赤んぼにかえって、母の懐にねむった夢を見たのだ、そして、間もなく逝ってしまった。
形見の名箏と、名剣を守って、賢吾氏が一人さびしく朱絃舎の門標のある家に残っているのを見ると、彼女が娘であって、わたしが陸奥の山里にいたころ、毎日毎日、歌日記をよこしてくれて、ある日、早い萩の花を封じこめ、一枚の写真を添えて、この男を、亡父が、養子に見立てておいたのですが――といってよこしたことを思出す。
あなたの亡父さんが、あなたのために考えておいたことなら、きっと、あなたがたを、良くお世話してくださるでしょう。