일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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いちかわくめはち

新編 近代美人伝 (下)

長谷川 時雨

長谷川 時雨의 新編 近代美人伝 (下)(いちかわくめはち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 138,172자 · 277화면

아오조라 문고

しかしまたそれだけ薄っぺらさもなかった。含みのある空気を吸う気もちであった。

たそがれ時だったが、門内にはいるとすっかり暗くなった。

梅が薫ってくる。もう、玄関だった。

広い式台は磨かれた板の間で、一段踏んでその上に板戸が押開かれてあり、そこの畳に黒塗りぶちの大きな衝立がたっている。その後は三間ばかりの総襖で、白い、藍紺の、ふとく荒い大形の鞘形――芝居で見る河内山ゆすりの場の雲州松江侯お玄関さきより広大だ、襖が左右へひらくと、黒塗金紋蒔絵のぬり駕籠でも担ぎだされそうだった。

「これはどうも――平民は土下座しないと――」

と、平日は口重な、横浜生れではあるが、お母さんは山谷の八百善の娘であるところの、箏の名手である友達は、小さな体に目立ない渋いつくりでつつましく、クックッと笑った。

気持ちの好い素足に、小倉の袴をはいた、と五分苅りの少年書生が横手の襖の影から飛出して来て広い式台に駈けおりて、

「どうぞ。」

と、招いた客の人相をよく言いきかされて、呑込んでいるように笑顔で先導する。

次の間には、女の顔が沢山出むかえた。

「さあ、こちらへ、さあこちらへ。」

招じられた客間は、ふかふかした絨毯、大きな暖炉に、火が赤々としていた。