후리가나로 읽는 일본 고전
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いちのくらさわなんりょう
新編 風雪のビヴァーク
松濤 明
松濤 明의 新編 風雪のビヴァーク(いちのくらさわなんりょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 25,081자 · 51화면
今のアルバイトから全身は激しい疲れを覚えて行動は甚しく鋭敏を欠いた。やがて雪が現われる。と突然右手に何やら路らしいものが見えた。近寄って見ると果して路だった。これが易老渡から来る径路であることに疑いはない。馬鹿に立派な路で、これを来ていたら、ガレであんな苦しみ方はしなかったろうと残念がったが後の祭り。雪はツボ足では手に負えなくなり輪かんを着けた。雪の中を路形を追ってジグザグに登ると、面平と覚しき鬱蒼たる針葉樹に囲まれた小広い緩斜面に出た。
陽は西に没し去って黄昏が迫ってきた。「ビバークしよう」と、ある大木の根方に荷を下ろした。
おお、光が失せてゆく、一日が消えてゆく。同じ山が、光が消えるとどうしてこんなにも重苦しいものに変るのであろう。薄明りの中に巨木が化物のように浮かび出ている。見上げる梢の方は薄暮の中に煙って、その間隙から覗く空はどんよりと暗い。生温かい風が音もなく吹き寄せて、原始の世のような不気味な静寂、何者とも知れぬ巨きなものがひしひしと押し迫ってくるような感じである。静けさを破るのをはばかるように、そうっと雪を踏み固めてツェルトを被った。