후리가나로 읽는 일본 고전
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いちのくらさわなんりょう
新編 風雪のビヴァーク
松濤 明
松濤 明의 新編 風雪のビヴァーク(いちのくらさわなんりょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 25,081자 · 51화면
しかし楽しい頂上ではあったが、ビバーク地を捜す必要があるので、わずか五分間で名残りを惜しみながら兎岳とのコルへの下降に移る。
コルに近づくと再び風が烈しくなり、リッジは痩せて、いくどか西沢側へさらわれそうになる。コルを見下ろすと、とてもビバークできそうなところなどないので、一〇〇メートルほど上の露岩の下に、急雪面に穴を掘ってツェルトを被った(一七・四〇)。
鷹の巣のようなところである。足の下には赤石沢が大きな陰影を造っている。夜中にひっくり返っては一大事と、ツェルトの外側にピッケルを深く刺し込んでおいた。やがて真紅の陽が美濃の山のかなたに沈むと、素晴らしい夕焼けである。ああ明日も天気だ。こみ上げてくる嬉しさをどうすることもできない。何もかも巧くいった。一番心配していた上河内の下りも、聖の下りも問題なく片づいてしまった。もう迷う心配はない。聖沢だの、赤石沢だの下る必要もない。小さな瓶に入れてきた、とっておきのウイスキーで心からの祝杯を挙げた。今宵も素晴らしい月光――。さすがに高度が大きいので烈しく冷え込む。それに長い間の疲労がにわかに出たのか、うとうとした眠りの中でいくどとなく悪夢に襲われて脂汗をかいた。