후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしゃくしょこくばなし
新釈諸国噺
太宰 治의 新釈諸国噺(しんしゃくしょこくばなし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 93,562자 · 179화면
なされ、と客にすすめられて、原田は無雑作に掻き集めて、はっと顔色をかえた。一枚足りないのである。けれども原田は、酒こそ飲むが、気の弱い男である。おそろしい顔つきにも似ず、人の気持ばかり、おっかなびっくり、いたわっている男だ。どきりとしたが、素知らぬ振りを装い、仕舞い込もうとすると、一座の長老の山崎は、
「ちょっと、」と手を挙げて、「小判が一枚足りませんな。」と軽く言った。
「ああ、いや、これは、」と原田は、わが悪事を見破られた者の如く、ひどくまごつき、「これは、それ、御一同のお見えになる前に、わしが酒屋へ一両支払い、さきほどわしが持ち出した時には九両、何も不審はございません。」と言ったが、山崎は首を振り、
「いやいや、そうでない。」と老いの頑固、「それがしが、さきほど手のひらに載せたのは、たしかに十枚の小判。行燈のひかり薄しといえども、この山崎の眼光には狂いはない。」ときっぱり言い放てば、他の六人の客も口々に、たしかに十枚あった筈と言う。皆々総立ちになり、行燈を持ち廻って部屋の隅々まで捜したが、小判はどこにも落ちていない。
「この上は、それがし、まっぱだかになって身の潔白を立て申す。