후리가나로 읽는 일본 고전
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たびへのいざない
旅への誘い
織田 作之助
織田 作之助의 旅への誘い(たびへのいざない)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 5,734자 · 12화면
」
三年の間に道子はすっかり東京言葉になっていた。喜美子はうれしさに胸が温まって、暫らく口も利けず、じっと妹の顔を見つめていたが、やがて、いきなり妹の手を卒業免状と一緒に強く握りしめた、その姉の手の熱さに、道子はどきんとした。
「あら、お姉さまの手、とっても熱い。熱があるみたい……」
言いながら道子は、びっくりしたように姉の顔を覗きこんで、
「……それに、随分お痩せになったわね。」
「ううん、なんでもあれへん。痩せた方が道ちゃんに似て来て、ええやないの。」
喜美子はそう言って淋しく笑ったが、しかし、その晩喜美子は三十九度以上の熱をだした。道子は制服のまま氷を割ったり、タオルを絞りかえたりした。朝、医者が来た。肋膜を侵されているということだった。
医者が帰ったあとで、道子は薬を貰いに行った。粉薬と水薬をくれたが、随分はやらぬ医者らしく、粉薬など粉がコチコチに乾いて、ベッタリと袋にへばりつき、何年も薬局の抽出の中に押しこんであったのをそのまま取り出して、呉れたような気がして、なにか頼りなかったが、しかし道子は姉がそれを服む時間が来ると、「どうぞ効いてくれますように。