후리가나로 읽는 일본 고전
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りょしゅう
旅愁
横光 利一
横光 利一의 旅愁(りょしゅう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 576,941자 · 1138화면
「そうすると、僕たち外国にいるものは、いよいよこれは捨小舟というところかな。」
と久慈は先夜東野に云われたことをまた思い出すのだった。
「いや、もうどこの国の考え方も世界に分ってしまったのさ。意志を隠そうたって隠せなくなって、外からまる見えになって来たのだよ。どこの国からも左翼が出て、自分の国の秘密をさらけ出してしまったものだから、よしッそんならというので、いちかばちかでどこの国も暴れ出して来たのだ。」
と矢代は云った。
「そうそう、その通り、どこの国も中に隠れていた心臓が飛び出てしもうて、押し込みようがないのだ。そんならもうこれ、心臓の強さで押すより法がない。そっと隠しておけば良いものを洗い立ててしもうたから、もう穏便に隠しておく必要がなくなって、大っぴらで一層やり良うなって来た。わたしもこれで資本家ですから、その点良う分る。わたしは不良ですが、不良でもこ奴不良だと知って貰う方が、もう暢気で、ええ。」
来るときの船中でも沖はしきりに、「わたしは不良で、」としばしば謙遜に説明したことがあった。不良を笠に仕事をする心の計画は不快だったが、隠していられるよりまだしも沖の態度に久慈は好意を感じ、食事の味も邪魔にはならなかった。