후리가나로 읽는 일본 고전
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りょしゅう
旅愁
横光 利一
横光 利一의 旅愁(りょしゅう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 576,941자 · 1138화면
自分はここで生活して来てみたわけではないから、無論ここの人間の感情さえ分らないという意味だった。彼はそんなに答える傍ら、感情も分らぬのにどうしてここの論理が分るのかと、内心久慈へいつもあたる抗議を繰り返してみるばかりだった。
「しかし、何んと云っても論理ですからね。」
と中田は呟くように云って俯向き込み、そろそろ頭の中を締め縛っている通念の論理に気を落ちつけた様子で黙った。矢代も黙ったが、しかし、出て来る新人の誰も彼も、論理論理と考え込んでいる無数の頭の進行が、眼だけぱちぱちさせて風景を見ている怪奇極まる図を思い描くと、ふと光線の強く射している対岸の鋪道の石を眺め、早く千鶴子でも来てくれぬものかと待つのだった。すると、後ろの方で立ち上った東野は、
「円周率は三コンマの何んとかじゃ割り切れんわい。そんならみんな用心してくれ頼むぞ。」
と誰にともつかず云って猫背のまま電車通りを横切っていった。その後から駆り出しに廻って来た罷業委員らの無蓋自動車が数台列なり、それぞれ逞しく盛り繁った態勢のまま拳を振り上げて、
「フロン・ポピュレール。」(人民戦線)
と叫んだ。