후리가나로 읽는 일본 고전
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りょしゅう
旅愁
横光 利一
横光 利一의 旅愁(りょしゅう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 576,941자 · 1138화면
母の実家の滝川家の先祖は、士族とはいえ徳川系の譜代大名の士族ではなく、その以前の最上義光の家臣であった。最上家が上杉謙信の枝城の村上に滅ぼされて、その家臣の滝川家も野に隠れているとき、徳川時代となった。そして、土地を鎮める手段として、滝川家は新しい城主に召し抱えの身となって再び立った関係上、それ以来この地には徳川譜代の士族と最上時代の旧士族との土に対する伝統の古さを誇りあう意識が、いまだに他のどの土地よりも濃厚に顕れているのが現状だった。徳川時代を通じて、つねに譜代の士族に圧迫されていた旧士族の最上家の臣たちは、明治になると再び勢力を盛り返し、進んで文明進化の急先鋒に立った。そのため、この地の市会は二士族の勢力の渦巻きを絶えず描いて、大正、昭和となってもなおそれを続けている、保守限りもない遺風となっている。
日本でもっとも保守主義と謳われているこの地の人心の底を、こうして流れ続けていた意識の中に滝川家があったということは、矢代家にとっては一つの幸福な事であった。何ぜかというと矢代の家も最上義光と同時代に、彼の九州の先祖の城はカソリックの大友宗麟によって、日本で最初に用いられた国崩しと呼ばれた大砲のために滅ぼされたのである。