일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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りょしゅう

旅愁

横光 利一

横光 利一의 旅愁(りょしゅう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 576,941자 · 1138화면

아오조라 문고

」と矢代にすすめた。

久慈は矢代を自分の席へ入れると自分が運転手台に廻ろうとした。

「いやいや、それはいけませんよ。」

こう矢代は云ったがそのときはもう久慈は運転手の横に乗っていた。矢代がそのまま久慈の席へ納ると同時に自動車は辷り出した。車内では矢代の横に真紀子がいて、その横にある船会社の重役の沖がいた。沖と矢代は船中から親しかったが、この四人が一緒になることはそれまでにはなかったことであった。矢代はこのときから久慈や真紀子とも親しさが増して来たのである。

ポートサイドから船が地中海へ進んで行くと、船客たちはすでに上陸の準備をそろそろし始めたが、矢代はまだそれまで千鶴子とは言葉を云ったことが一度もなかった。

ある夜、イタリアへ船がかかり渦巻の多いシシリイ島を越えた次の夜であった。一団の船客たちは突然左舷の欄干へ馳け集った。矢代も人人と一緒に甲板へ出て沖の方を見ると、真暗な沖の波の上でストロンボリの噴火が三角の島の頂上から、山の斜面へ熔岩の火の塊りをずるずる辷り流しているところだった。

「まア、綺麗ですこと。」

と千鶴子が感嘆の声を放った。彼女としては傍にいるものが矢代だと気附かずに云ったのだが、しかし、矢代も思わず、