일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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りょかんについて

旅館について

山本 周五郎

山本 周五郎의 旅館について(りょかんについて)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 7,912자 · 16화면

아오조라 문고

もちろん三人は蒸発してしまったわけではない。やがてつぎつぎにあらわれ、朝食をともにしたうえ、撮影にでかけた。山中の宿では右のような経験をし、次に粟津へまわった。ここも数年まえに来たT館という宿で「御殿」と称するはなれがある。母屋から渡り廊下で池を越したところにあり、寝殿造りの釣殿といった形式で、中央に五十帖ほどの上段になった座敷があり、池に面した一方は勾欄付きの広縁だが、他の三方は一段さがって、畳敷きの廂の間のようになっていた。そして、その上段の広間の四方には、御殿という呼び名にふさわしく、本間の儀々しい御簾が半ば巻いてあった。――数年まえに泊ったときもそうであったし、こんどいったときもそのままであった。三人の同伴者は温泉へはいりにいったが、私はすぐにビールとウィスキーを注文し、浴衣に着替えて独りで飲みはじめた。

私はシャワーは使うが風呂は嫌いである。温泉宿へ仕事を持っていっても、よほどのことがなければ浴槽へははいらない。その理由については書いたことがあるし、ここでは必要外なので省略するが、ともかく独りで飲みはじめ、三人があがって来るとさらに景気よくグラスを乾した。