일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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うえの

日和下駄 一名 東京散策記

永井 荷風

永井 荷風의 日和下駄 一名 東京散策記(うえの)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 33,955자 · 70화면

아오조라 문고

二三年前初夏の一日、神田五軒町通の一古書肆の店頭を過ぎて、偶然高橋松莚、池田大伍の二君に邂逅した。わたくしは行先の当てもなく漫然散策していた途上であった。二君はこの日午前より劇場に在って演劇の稽古の思いの外早く終ったところから、相携えてこの店に立寄られたのだと云う。店の主人は既にわたくしとは相識の間である。偶然の会合に興を得て店頭の言談には忽花がさいた。主人は喜んで新に買入れた古書錦絵の類を取出して示す。展覧に時刻を移したが、初夏の日は猶高く食時にもまだ大分間がある。さりとてこの人数袂をつらねて散歩に行くべき処もない。上野公園の森は目の前に見えているが無論行く気にはならない。兎に角一同自動車に乗ろうとする間際になって、ふと震災後向島はどんなになっているだろうと言うような事から、始めて車を東に向けさせることにしたが、さて吾妻橋を渡り枕橋を過ると、またしても行先が定まらないので、已むことを得ず百花園という事にきめた。向島へ来れば百花園で休むという事が曾て一般の習慣になっていた。その時代にわたくし達は人と成ったので、今之に対して異議を言うものは一人もない。