후리가나로 읽는 일본 고전
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うえの
日和下駄 一名 東京散策記
永井 荷風
永井 荷風의 日和下駄 一名 東京散策記(うえの)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 33,955자 · 70화면
さればカッフェーの創設者たる松山画伯にして、狡智に長けたること、若しかの博文館が二十年前に出版した書物の版権を、今更云々して賠償金を取立てるがように、カッフェーという名称を用いる都下の店に対して一軒一軒、賠償金を徴発していたら、今頃は松山さんの家は朱頓の富を誇っていたに相違はない。
カッフェープランタンの創設せられた当初、僕は一夕生田葵山井上唖々の二友と共に、有楽座の女優と新橋の妓とを伴って其のカッフェーに立寄った。入口に近いテーブルに冒険小説家の春浪さんが数人の男と酒を飲んでいたのを見たが、僕等は女連れであったから、別に挨拶もせずに、そのまま楼上に上った。僕等三人は春浪さんがまだ早稲田に学んでいた頃から知合っていた間柄なので、挨拶もせずに二階へ上ったことを失礼だとは思っていなかった。就中僕は西洋から帰ってまだ間もない頃のことであったから、女連のある場合、男の友達へは挨拶をせぬのが当然だと思っていた。ところが春浪さんは僕等の見知らぬ男を引連れ、ずかずか二階へ上って来て、まず唖々さんに喧嘩を売りはじめた。僕は学校の教師見たような事をしていた頃なので、女優と芸者とに耳打して、さり気なく帽子を取り、逸早く外へ逃げだした。