일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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うえの

日和下駄 一名 東京散策記

永井 荷風

永井 荷風의 日和下駄 一名 東京散策記(うえの)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 33,955자 · 70화면

아오조라 문고

という詞がある。されば「とうさん、かアさん」の語は関西地方のものであろうか。近年に至って都下花柳の巷には芸者が茶屋待合の亭主或は客人のことを呼んで「とうさん」となし、茶屋の内儀又は妓家の主婦を「かアさん」というのを耳にする。良家に在っては児輩が厳父を呼んで「のんきなとうさん」と言っている。人倫の廃頽も亦極れりと謂うべきである。因にしるす。僕は小石川の家に育てられた頃には「おととさま、おかかさま」と言うように教えられていた。これは僕の家が尾張藩の士分であった故でもあろうか。其の由来を審にしない。

お民は談話が興に乗ってくると、「アノあたいが」と言いかけて、笑いながら「わたしが」と言い直すことがある。お民の言葉使には一体にわざとらしいまでに甘ったれた調子が含まれている。二十六の女とは思われぬ程小娘らしい調子があるが、これは左右の糸切歯が抜けていて、声が漏れるためとも思われるし、又職業柄わざと舌ッたるくしているのだとも思われた。話しながら絶えず身体をゆすぶり、一語一語に手招ぎするような風に手を動す癖がある。見馴れるに従ってカッフェーの女らしいところはいよいよなくなって、待合か日本料理屋の女中のような気がしてくるのであった。