후리가나로 읽는 일본 고전
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にちげつさま
日月様
坂口 安吾의 日月様(にちげつさま)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 11,162자 · 23화면
やがて女が一風呂あびて現われた。その時はもう王子君五郎氏は、この家を立ち去っていたのである。
私は、然し、女が私の横へねても、監視されているようで、ちょッと気持がすくんでいた。
「王子君は、日月と云ったね。日月とは不思議なことを云うものだ。あの人は、そんなことを、時々言うかね」
と、私は女にきいた。その時である。まるで、思いがけなく、ゼンマイのネジが狂ったように女が笑いだした。決して音のきこえる筈のない冷静な懐中時計が、突如として、目覚し時計となって、鳴り狂いはじめたようなものである。
「あんな男のいうことマジメにきいて、何、ねぼけてんの。気違いって、あの人が気違いじゃないの。女装したりしてさ。変態なら分るわよ。変態でもなんでもないくせに女装するなんて、頭のネジが左まきのシルシにきまってるわ。私が自分のモモにホリモノをしただの、そのホリモノをえぐりとったのと、あの人が知っているわけがないでしょう。みんなあの人の妄想よ。ほら、見てごらんなさい。私のモモに、ホリモノだの、えぐりとった傷跡だのがあって」
女は私にモモを見せた。まったく、何もなかったのである。