후리가나로 읽는 일본 고전
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あべいちぞく
日本の文学 3 森鴎外(二)
森 鴎外의 日本の文学 3 森鴎外(二)(あべいちぞく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 68,545자 · 140화면
光尚はじきに逢おうと言って、権右衛門を書院の庭に廻らせた。
ちょうど卯の花の真っ白に咲いている垣の間に、小さい枝折戸のあるのをあけてはいって、権右衛門は芝生の上に突居た。光尚が見て、「手を負ったな、一段骨折りであった」と声をかけた。黒羽二重の衣服が血みどれになって、それに引上げのとき小屋の火を踏み消したとき飛び散った炭や灰がまだらについていたのである。
「いえ。かすり創でござりまする」権右衛門は何者かに水落をしたたかつかれたが懐中していた鏡にあたって穂先がそれた。創はわずかに血を鼻紙ににじませただけである。
権右衛門は討入りのときのめいめいの働きをくわしく言上して、第一の功を単身で弥五兵衛に深手を負わせた隣家の柄本又七郎に譲った。
「数馬はどうじゃった」
「表門から一足先に駈け込みましたので見届けません」
「さようか。皆のものに庭へはいれと言え」
権右衛門が一同を呼び入れた。重手で自宅へ舁いて行かれた人たちのほかは、皆芝生に平伏した。働いたものは血によごれている、小屋を焼く手伝いばかりしたものは、灰ばかりあびている。その灰ばかりあびた中に、畑十太夫がいた。