후리가나로 읽는 일본 고전
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うつりが
日本の文学 8 田山花袋 岩野泡鳴 近松秋江
近松 秋江
近松 秋江의 日本の文学 8 田山花袋 岩野泡鳴 近松秋江(うつりが)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 152,306자 · 300화면
そこへ女中が膳を運んできた。
「おおきにお待ちどおさん」と、いいつつ餉台のうえに取って並べられる料理の数々。それは今の季節の京都に必ずなくてはならぬ鰉の焼いたの、鮒の子膾、明石鯛のう塩、それから高野豆腐の白醤油煮に、柔かい卵色湯葉と真青な莢豌豆の煮しめというような物であった。
私は、口に合ったそれらの料理を、むらむらと咽へこみ上げてくる涙と一緒に呑み込むようにして食べていた。そうしてもう済みかけているところへ廊下にほかの女中とはちがうらしい足音がして、襖の蔭から女がぬっと立ち顕われた。彼女はさっきとちがい、よそゆきらしい薄い金茶色の絽お召の羽織を着て、いつものとおり薄く化粧をしているのが相変らず美しい。
「今まで待っていたけれどあんまり遅いから食べてしまった。まだ?」
「ええ……」
「じゃ、お今さん、すぐこしらえて下さい。このとおりでいい」女中に命ずると、女は、
「いりません。食べんかてよろしい」
「まあ、そんなことをいわないで一緒に食べよう、待っている」
女は、私の方へは答えず、女中に向って、
「姉さん、どうぞ、ほんまに置いとくれやす」
といって断ったが、ともかくも調えて持って来させた。