후리가나로 읽는 일본 고전
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うつりが
日本の文学 8 田山花袋 岩野泡鳴 近松秋江
近松 秋江
近松 秋江의 日本の文学 8 田山花袋 岩野泡鳴 近松秋江(うつりが)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 152,306자 · 300화면
この四、五年来そのことのみを思いつづけて、ほとほと思い疲れてしまった私は、どうかして女のことをなるべく思うまいとして、いくら掻き消すようにしても綿々として思い重なってくる女のことを胸から追い払うようにして、洛中洛外をさまよい歩いて、時としては人気のない古い寺院などに入っていって、疲れ爛れた脳を休めるようにしていた。
四
十月の末から私はまた一と月ばかり中国の方の田舎に帰っていた。心に浮かぬことがあるので田舎は少しも面白いこともなかったが――もっとも面白かろうと思って往ったのではなかったけれど――ことに、この年は初めて悪性の世界的流行感冒が流行った秋のことで、自分もその風邪に罹ったが、幸いにして四、五日の軽い風邪で済んだ。けれども、その年はそんな悪性の風邪が流行するほどあって、例年ならば美しい小春日の続くころに、毎日じめじめとした冷たい雨ばかり降りつづいていたので、私は京の女のことが毎日気にかかりながらも、しばらく故郷の生まれた家に滞留していた。田舎でも四囲の山々が日々に紅に色づいて、そして散り落ちていった。私は何となく、気忙しくなった。その年の五月から六月にかけて、女の家にいて以来、もうどこへ往っても彼女の傍にいるくらい好いところはなかった。