후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
せっしょうせき
日本の諸国物語
楠山 正雄
楠山 正雄의 日本の諸国物語(せっしょうせき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 75,040자 · 158화면
ほんとうにこの葛の葉は人間の女ではなくって、あの時保名に助けられた若い牝狐だったのです。狐は今日までかくしていた自分の醜い、ほんとうの姿を子供に見られたことを、死ぬほどはずかしくも、悲しくも思いました。
「もうどうしても、このままこうしていることはできない。」
こう葛の葉はいって、はらはらと涙をこぼしました。
そういいながら、八年の間なれ親しんだ保名にも、子供にも、この住いにも、別れるのがこの上なくつらいことに思われました。さんざん泣いたあとで、葛の葉は立ち上がって、そこの障子の上に、
「恋しくば
たずね来てみよ、
和泉なる
しのだの森の
うらみ葛の葉。」
とこう書いて、またしばらく泣きくずれました。そしてやっと思いきって立ち上がると、またなごり惜しそうに振り返り、振り返り、さんざん手間をとった後で、ふいとどこかへ出ていってしまいました。
もう日が暮れかけていました。保名は子供を連れて畑から帰って来ました。母親の変わった姿を見てびっくりした子供は、泣きながら方々父親のいる所を探し歩いて、やっと見つけると、今し方見たふしぎを父親に話したのです。保名は驚いて、子供を連れて、あわてて帰って来てみると、とんからりこ、とんからりこ、いつもの機の音が聞こえないで、うちの中はひっそりと、静まり返っていました。